「またやってしまった...」と自分を責めていませんか?
何かを続けようと決めたのに、
ついつい寝坊してしまったり、
約束を守れなかったりして、
「またダメだった...」
と自分を責めて落ち込むことって
ありますよね。
普通の人であれば、
「まあ、たまにはそんな日もあるよね」
で済むようなちょっとしたことでも、
完璧主義の傾向が強い私は違いました。
「また守れなかった...」
「やっぱり自分には無理なんだ」
「もう続けてもしょうがない...」
そんなふうに、大きく捉えてしまって、
勝手に苦しくなってしまうんです。
長い間、私は、そんな完璧主義に
苦しめられていました。
特に、習慣化に取り組んでいるときは、
その傾向が強くなりがちでした。
「毎日やる」と決めたことができないと、
一回できないだけで、
「自分には続ける資格がない」
と思い込んでしまう。
そんな繰り返しで、
どれだけの習慣を諦めてきたことか。
あなたにも、そんな経験はありますか?
完璧主義的な思考の罠
2013年1月当時、私は
『早起きプロジェクト』という習慣に
取り組んでいました。
毎朝6:00前に起きて、
自分なりの朝の時間を過ごす、
という取り組みです。
そして、日々の体験や気づきを
欠かさず記録していました。
そんな中、
「自分で宣言した時間に起きる」と決めたからには、それを守らないとダメだ。
守れなかったら、それは「自分との約束を破った」ということ。
「自分との約束を破る」ということは、「意志の弱いダメな自分」の証拠だ。
と考えていました。
だから、罪悪感を感じて当然なのだ、と。
当時の私は、典型的な完璧主義的な
考え方をしていたんです。
意外な自分の反応
2013年1月25日。
その日は朝7:30過ぎに目が覚めました。
いつもよりも1時間半以上遅い起床です。
「あ、寝坊した...」
いつもであれば、激しい自己嫌悪に
襲われていたところですが、
その日は何故か違っていました。
##2013年1月25日の記録
2013年1月25日の記録を読み返すと、
こんなことが書いてありました。
寝坊(苦笑)
「『早起きプロジェクト』で宣言している時間に起きられなかった…」
といった罪悪感の類の感情を、もっと感じるかと思っていたのだが、意外にそれほど感じなかった。
純粋に、
「今日は、6:00前に起きられなかった」
「起きたら、7:30を過ぎていた」
という事実を淡々と受け止めていた。
それ以上に、朝に、ゆったりと考える時間的な余裕がないことの気持ち悪さを感じた。
『早起きプロジェクト』に参加して身に付いた『黄金の習慣』におけるアクティビティが、普段、どれだけ自分を高めてくれているのかを、こうして寝過ごしたことで、気付くことができた。
健全な反応パターンへの変化
この記録を読み返して、
「あ、この頃から変わり始めていたんだな」
と思いました。
以前の私であれば、寝坊したときに
「あぁ、連続記録が途絶えてしまった」
「また続けられない日が出てしまった」
「やっぱ自分って、ダメな人間だ」
と激しく自分を責めていたはずです。
でも、このときは違っていました。
「寝坊した」という”失敗”を
「”事実”として淡々と受け止める」
ということができていたんです。
そして、興味深いのは、
寝坊したこと自体よりも、
「時間的な余裕がないこと」に対して、
「気持ち悪さ」を感じていたということ。
つまり、焦点が、
「約束を守れなかった自分への責め」から
「いつもの朝時間がないことで調子が狂う」という、
より建設的で実用的な視点に移っていたんですね。
さらに驚いたことに、
この失敗体験を通じて、
逆に「習慣の価値を再発見」
していたことです。
「失敗」 → 「自分を責める」 → 「やめたくなる」
ではなく、
「失敗」 → 「現状を客観視する」 → 「習慣の価値に気づく」 → 「さらに続けたくなる」
という好循環が生まれていました。
完璧主義から抜け出す第一歩
今思えば、この日の体験は、
私が完璧主義から抜け出すための
大きな転換点だったのかもしれません。
「失敗 → 自己否定」
ではなく、
「失敗 → 客観的観察 → 新しい気づき」
という健全なパターンを体験できたからです。
そして、その変化は自然に起こりました。
「ポジティブに考えよう!」と
無理矢理がんばったわけではありません。
日々の習慣の積み重ねが、
いつの間にか思考パターンを
変えてくれていたんです。

あなたの中でも起こるかもしれない変化
もし、あなたが、今度何かで
「うまくいかなかった」ことがあったときは、
一度立ち止まって、考えてみませんか?
「私はダメだ」ではなく、
「今回はこうだった」という”事実”
として捉えてみる。
完璧主義の自分を責める声が
聞こえて来ても、
「あ、また自分を責めようとしてるな」
と、そっと手放してみる。
もしかすると、最初は、
上手くいかないかもしれません。
だから、少しずつで大丈夫です。
あなたにはあなたの方法がある
ここまでお伝えしてきたことは、
あくまでも私の体験談です。
一人一人、みんな違いますから、
「あなたにはあなたの方法」があると思います。
完璧主義との付き合い方も、
自分なりのペースで
見つけていけば良いと思います。
気が向いたときだけでも、
やってみてください。
小さな変化の積み重ね
完璧主義から完全に解放されるには、
きっと時間がかかることでしょう。
もしかすると、
「完全に抜け出す」ことは
難しいのかもしれません。
私自身のこと考えてみても、
完璧主義的な考えが顔を出すことは
珍しくありませんからね。
でも、あの日のような
「あれ? 意外に自分を責めていない」
という小さな変化を
積み重ねていくうちに、
いつの間にか楽になっている自分に
気づく日が来るかもしれません。
「そんな日が、いつか訪れる」
そう信じて、小さくても
積み重ねていくことが、
大事なのかもしれませんね。
私の体験が、あなたの「小さな一歩」のきっかけになれたら嬉しいです。
【次回予告】
次回は、
「書く時間で気づいた『意外な自分』の話」
をお届けする予定です。
自分との対話を続けていくと、
「えっ、私ってこんな風に考えていたんだ」
という新しい自分の発見があります。
そんな体験談をお伝えできればと思います。
良かったら、また読んでいただけると嬉しいです。